インプラントは10年後どうなる？痛みの有無や寿命について解説

インプラントは外科手術を伴い、基本的に他の治療方法よりも長く利用することができる治療方法です。

インプラントを長く使っていると、痛みが生じるのではと不安に思う方もいるかと思いますが、治療後のケアによって痛みが発生するリスクを下げることができます。

また、治療後にケアを行うことでインプラント自体の寿命を長くすることも可能です。

この記事では、埋め込んだインプラントが10年後どうなっているのかや、痛みが生じたときの原因と対処法について解説します。

インプラントは10年後どうなっているのか

インプラントの10〜15年の累積残存率は、90%を超えており、上顎で90%、下顎で94%程度といわれています。

そのため、インプラントの寿命は人によって異なりますが、多くの場合で10〜15年以上利用することができます。

もし使用している最中に何かトラブルが生じたとしても、インプラントが顎の骨に固定されているうちは使い続けることができます。

例えば、人工歯の部分が欠損してしまった場合、人工歯の部分だけ修理すればその後も問題なく使うことができ、インプラント全体の撤去は必要ありません。

インプラントを埋め入れて10年後に痛みが起こる要因

インプラントを埋め入れて10年後に痛みが起こる要因について解説します。

インプラント周囲炎に感染している

インプラント治療後に歯や口内の健康状態が悪化すると、インプラント周囲炎に感染するリスクが高まります。

インプラント周囲炎は、インプラントの周辺が腫れや出血を伴う感染症です。
初期症状では明らかな痛みが生じることは少ないですが、インプラント周囲炎が重症化すると歯茎や歯肉に痛みが生じるリスクが高くなります。

歯石の付着により歯肉が炎症を起こしている

歯垢が残ったまま固まってしまうと歯石として口内の残り、歯肉に対して刺激を与え続けます。

歯石の付着によって歯肉が炎症を起こすと、インプラントやその周囲の組織に悪影響を及ぼすおそれがあります。

炎症が進行するとインプラントの安定性が悪化し、痛みや違和感が生じることがあります。

被せ物が緩んでいる

インプラントは、土台として歯茎に埋める部分と、人工歯にあたる部分とに分かれています。

インプラントは10年経つ中で経年劣化やトラブル等で被せ物が緩んでしまうことがあります。
緩んだ被せ物は咬む力や咀嚼の負荷によって固定されず動いてしまい、痛みや不快感を引き起こすことがあります。

定期的な検診やメンテナンスにより、緩みを早期に発見し対処することが重要です。

年齢を重ねたことによる歯並びの変化

歳をとることや歯ぎしりなどの癖によって、多かれ少なかれ人の歯並びは変化します。
歯並びの変化具合が大きい場合、インプラントの噛み合わせや噛む力のバランスが崩れて痛みが生じることがあります。

歯並びの変化によって噛む力の劣化だけでなく発音がしづらいと感じるようになるリスクもあるため、歯並びが変化するおそれのある習慣は極力避けましょう。

インプラントに痛みが生じた場合の対応方法や注意点

インプラントに痛みが生じた場合の対応方法や注意点について解説します。

歯科クリニックで痛みの原因を特定する

痛みが生じた場合、いち早く歯科クリニックを受診して原因を特定しましょう。

歯科医師は具体的な症状や検査結果を元に、痛みの原因を特定します。

インプラント治療後の痛みはインプラント周囲炎や歯肉炎、被せ物の緩み、歯並びの変化など多くの原因が考えられるので、適切な診断によって的確な原因がわかることで初めて適切な治療や対処法を選択することができます。

適宜治療をおこなう

痛みの原因が特定された場合、原因に応じて適宜治療が必要となります。

治療方法は症状や原因によって異なりますが、一般的な対処法としては、抗生物質の処方や抗炎症薬の使用、インプラント周囲のクリーニングやメンテナンスなどがあります。

炎症や感染を鎮め、インプラントや口内の健康状態を回復させることが目標です。

場合によってはインプラントの撤去が必要になる

痛みが慢性化し、根本的な問題が解決しない場合には、インプラントの撤去が必要となることもあります。

例えば、インプラント周囲炎が進行して周囲の骨が破壊されてしまった場合や、インプラントが噛み合わせや咬む力のバランスに大きな影響を与えている場合などです。

インプラントを撤去することになった場合、再治療が必要になってしまうので、定期的に歯科クリニックを受診し、撤去が必要になる前の段階で早期対応することが重要です。

基本的に治療費は保険の適用外

インプラントの痛みに対する治療費は、基本的に保険の適用外となります。
インプラントは高度な技術と材料を必要とするため、治療費は一般的な歯科治療に比べて高額になる傾向があります。

現状で治療費に充てるまとまったお金が無い場合は、デンタルローンを組んで月々の支払額を抑えるなどの方法があります。

10年後も痛みなくインプラントを利用し続けるためのポイント

10年後の痛みなくインプラントを利用し、寿命を長くするためのポイントを解説します。

毎日の歯磨きを徹底する

インプラントを健康な状態で保つためには、毎日の歯磨きを徹底することが欠かせません。

インプラント周囲の歯茎や歯の表面に付着した歯垢をしっかりと取り除くことで、インプラント周囲の炎症や感染を予防することができます。

歯の間など一般的な歯ブラシで汚れを取り除くのが難しい箇所は、デンタルフロスや歯間ブラシを使って磨くと効果的です。

また、歯科医師や歯磨きの専門家から適切な歯磨きの方法や使用する歯ブラシ・歯磨き粉を指導してもらうと良いでしょう。

歯科クリニックの定期検診を受診する

インプラントの寿命を長くするためには、歯科クリニックの定期検診を受診することが重要です。

定期的な検診では、歯科医師がインプラントの状態をチェックし、早期に問題を発見して適切な処置を行うことができます。

また、プロの歯科衛生士によるクリーニングやメンテナンスも行われるため、歯周病や炎症の予防にもつながります。
現状何も問題がないと感じていても、定期検診には極力通うようにしましょう。

保証やアフターケアが充実している歯科クリニックで治療を受ける

インプラント治療を受ける際には、保証やアフターケアが充実している歯科クリニックを選ぶことが重要です。

インプラントは高い技術力を持った医師が手術をおこないますが、失敗するリスクがゼロだとは限りません。

そのため、治療後にインプラントや口内に何かトラブルがあった場合に、きちんとサポートしてくれる歯科クリニックであれば、安心して治療を受けることができます。

クリニック選びの際には、実績や評判、保証制度、アフターケアの内容などを確認しましょう。

保証やアフターケアが充実している歯科クリニックを探す方法がわからないという方もいるかと思います。

10年後も痛みなく利用できるインプラント手術を受ける歯科クリニックは、ぜひナチュラルインプラントでお探しください。

ナチュラルインプラントでは、インプラント治療に関するご相談を受け付け、1人1人にあった歯科クリニックをご紹介しています。
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歯ぎしりや食いしばりを控える

歯ぎしりや食いしばりは、インプラントに負荷をかける要因となります。
長期間にわたって歯ぎしりや食いしばりが続くと、インプラントや周囲の組織にストレスがかかり、痛みや損傷の原因となることがあります。

歯ぎしりや食いしばりがある場合は、デンタルガードやマウスピースを使用することで歯やインプラントを保護し、痛みを防ぐことができます。

喫煙を控える

喫煙は、インプラントの寿命や健康状態に悪影響を与える要因の一つです。
タバコに含まれるニコチンやタールなどの有害物質は、口内の血行を悪化させ、充分な酸素や栄養の供給を妨げます。

これにより、インプラント周囲の組織が弱くなり、感染や炎症のリスクが高まります。
インプラント治療後は喫煙を極力控え、インプラントの寿命を延ばし痛みを予防することができます。

まとめ

インプラントは10〜15年後の累積残存率が90％を超えており、多くの場合で10〜15年以上利用することができます。

インプラントを利用する中で、インプラント周囲炎や歯並びの変化などによって痛みが生じることがあります。
痛みが生じた場合は、痛みの原因を特定して原因に応じた適切な対応をすることが重要です。

歯や口内の状態が悪化する前に対応できるよう、歯科クリニックを定期的に受診して検査やメンテナンスをおこないましょう。

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