インプラントを長持ちさせるためのセルフケアの方法を解説

インプラントは歯を失った場合に歯の機能を取り戻すための効果的な治療方法の1つです。

インプラントの累積残存率は10～15年で90%以上といわれており、セルフケアによってより長く使うことができる可能性が高まります。

この記事では、インプラントの寿命を伸ばすためにできるセルフケアの種類やその方法について解説します。

インプラントのケアをおこなうメリット

インプラントのセルフケアや病院でのメンテナンスをおこなうメリットについて解説します。

インプラント周囲炎や歯周病の予防につながる

インプラントのセルフケアをおこなうと、インプラント周囲炎や歯周病の予防につなげることができます。

毎日の歯磨きなどによってインプラント周辺の汚れを除去し、インプラント周囲炎や歯周病の原因となる細菌を洗い流すことが重要です。

他の歯や口内の健康維持につながる

インプラントの周辺に細菌が溜まると、インプラント周囲炎だけでなく、他の歯や口内全体の健康を損ねかねません。

インプラント治療をした歯自体はむし歯になることがありませんが、他の歯はむし歯や歯周病になるリスクがあります。

不測の事態があった際に保証を受けられる可能性

インプラントは、一部の大手インプラントメーカーでインプラント本体に対して保証を行っておりますが、それ以外では歯科クリニックがインプラント治療に対して独自で保証を行っている場合があります。

歯科クリニックやインプラントの脱落や使用される部材の破損などの保証対象によっても保証期間が違うので注意が必要です。

保証を受けられる対象についても、「定期的にメンテナンスを受診している」などの条件があるので予め確認をしてください。

尚、治療に対する保証を明確にしていない歯科クリニックもあるので、治療前の相談の際に確認すると良いでしょう。

保証される場合でも保証内容を把握することで歯科クリニックを選ぶ重要なポイントにもなりますので参考にすると良いでしょう。

インプラントのセルフケアの方法

インプラントのセルフケアは、毎日の歯磨きが特に重要です。
インプラントのセルフケアのための歯磨きの方法について解説します。

歯ブラシの毛先を使い細かく磨く

歯ブラシを使って歯を磨くと、ストロークが大きくなって細かい部分の汚れが落としきれないケースがあります。
そのため、歯ブラシの毛先を使いながらできるだけ細かく磨き、隅々まで汚れを落とせるようにしましょう。

また、インプラントやその周囲を傷つけないよう、特に治療直後は毛先の柔らかい歯ブラシを使うのがおすすめです。

順番を決めて磨く

歯をなんとなく磨いていると、どの部分を磨いてどの部分を磨いていないかがわからなくなってしまいます。

多くの部分は磨けていても、磨き残しがある箇所からむし歯やインプラント周囲炎などに感染してしまっては意味がありません。

順番を決めてから歯を磨くことで、磨き忘れる箇所を無くすことができます。

粒の細かい歯磨き粉を選ぶ

インプラント治療後は、粒の荒い歯磨き粉を利用するのが危険なことが多いです。
粒子の大きい歯磨き粉は、インプラントと歯茎の境目に入り込んで炎症を引き起こしてしまうおそれがあります。

また、粒子の荒さによって他の歯が傷つき、汚れが溜まりやすくなってしまうケースもあります。
そのため、インプラント治療後は粒の細かい歯磨き粉を選んで使うことが重要です。

デンタルフロスや歯間ブラシを利用する

通常の歯ブラシによる歯磨きだけでは、すべての部分の汚れを洗い落とすのが困難です。
特に歯と歯の間は汚れが溜まりやすく落ちにくい部分なので、デンタルフロスや歯間ブラシを用いて汚れを落とすとよいでしょう。

デンタルフロスは歯と歯の隙間が比較的小さいとき、歯間ブラシは歯と歯の隙間が比較的大きいときに使うと効果的です。

また、歯間ブラシには大きさや種類があるので、自身に合った適切な大きさの歯間ブラシが知りたい方は医師にご相談ください。

外食後もできるだけケアをおこなう

外食後や外出時は歯を磨くタイミングがないという方も多いかと思います。

しかし、毎食後の歯磨きが重要なので、外食時でもできるだけ歯磨きによるケアをおこないましょう。

外出時に歯ブラシを携帯する習慣をつけると、外食後に歯を磨く習慣をつけやすくなります。

歯磨き以外でインプラントのセルフケアの主な方法

歯磨き以外に自力でできるインプラントのセルフケアの方法について解説します。

喫煙を控える

喫煙をすると体内の血流が悪くなってしまいます。
血流が悪くなると細胞に十分な酸素や栄養が届かなくなり、歯や口内の免疫力や抵抗力を弱くしてしまいます。

インプラントを長く使うために、インプラント治療後の喫煙は極力控えるようにしましょう。

血糖値が上がりすぎないようにする

糖尿病などによって血糖値のコントロールが必要な状態にある場合、インプラントのセルフケアに注意が必要です。

血糖値が高いと口内の炎症を増加させ、インプラントの周囲の組織に悪影響を及ぼすおそれがあります。

定期的に血糖値をモニタリングし、医師の指示に従って食事の管理や薬の服用をおこなうことで、血糖値を上げすぎないように注意しましょう。

歯ぎしりや食いしばりを控える

歯ぎしりや食いしばりは、インプラントやその周辺の組織に過度の圧力をかけ、インプラントの安定性に悪影響を及ぼすおそれがあります。
特に寝ている間に無意識におこなってしまう歯ぎしりには注意が必要です。

歯ぎしりや食いしばりの習慣を意識的に減らし、ストレスを軽減する方法を取り入れ、就寝時はナイトガードと呼ばれるマウスピースを装着するなどして、歯ぎしりや食いしばりを減らすようにしましょう。

セルフケアだけでなく歯科クリニックでの検診も重要

インプラントを長く利用するためにはセルフケアが重要ですが、それに加えて歯科クリニックでのケアも重要になります。
歯科クリニックでのメンテナンスの内容やメリットについて解説します。

インプラントの不備の早期発見につながる

歯科クリニックで歯や口内の検査をすることで、インプラントの不備を速やかに見つけることができます。

インプラントの不備の発見が遅れると、手遅れになり、最悪の場合インプラントの撤去をしなければならないケースもあります。

そのため、歯科クリニックの定期検診を受けてインプラントに不備がないかを定期的に確認することが重要です。

インプラント周囲炎を見つけることができる

インプラント周囲炎はインプラントの周辺の組織が炎症を起こす感染症ですが、自覚症状がないことが多く、自分では気づかないうちに症状が進行していることがあります。

歯科クリニックの検診を受けることで、専門的な観点からインプラントやその周囲の状態を評価することができます。
そのため、インプラント周囲炎を早期に発見できる可能性が高まり、インプラントの長期的な利用につながります。

噛み合わせの調整ができる

噛み合わせがずれてしまうと、インプラントの安定性や咀嚼機能に悪影響を及ぼすおそれがあります。

歯科クリニックで検診を受けることで、噛み合わせに問題があればそれを調整することができます。

正しい噛み合わせを獲得することで、インプラントや歯に過度な負担がかかることがなくなり、長期的に安定性を保つことができます。

インプラント治療に関するご相談はナチュラルインプラントへ

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まとめ

インプラントを長く利用するためには、セルフケアが重要になります。
毎食後の歯磨きの徹底に加え、喫煙を控える、歯ぎしりや食いしばりを控えるなどが主なセルフケアの方法です。

また、自身ではなかなか気づきにくい不備の発見や状態の確認のために、インプラント治療後は3〜4ヶ月に1回のペースで歯科クリニックの定期検診を受診しましょう。

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