インプラントに年齢制限はある？治療が難しいケースについて解説

歯や口内の機能が衰えてくると、インプラント治療によってその機能を取り戻そうと考える方も多いかと思います。

しかし、インプラント治療は年齢制限があり、年齢によっては思い通りに治療が受けられないと思う方もいるのではないでしょうか。

この記事では、インプラント治療に年齢制限があるのかやインプラント治療が難しいケースについて解説します。

インプラントに年齢制限はあるのか

インプラントは年齢によって受けられないことはありません。
しかし、未成年や高齢で体が弱っている場合など、状況によってインプラント治療が受けられないケースがあります。

それぞれの状況ごとに解説します。

未成年のケース

18歳未満の方は、基本的にインプラント治療を受けることができません。

インプラント治療は顎の骨が十分に発達してからおこなうものなので、顎の骨が発達し終わっていない未成年が治療をすると、治療中に顎の形が変化することが考えられます。

そのため、治療後に見た目が悪くなったり噛み合わせが悪くなったりといったリスクが発生するおそれがあるのです。

高齢で体が弱っているケース

インプラント治療は、高齢だからという理由で受けられないことはありません。

しかし、インプラント治療は外科手術を伴うので、手術や通院に耐えられる体力が必要になります。
そのため、高齢で体が弱り体力が衰えている場合は手術が難しくなるケースがあります。

インプラント治療が受けたいときに体力の低下によって受けられない状況を避けるために、日頃から適度な運動習慣などで体力を保ち、早めにインプラント治療をおこなうことがおすすめです。

インプラント治療をする人が多いのは40〜60代

インプラント治療を受ける人が多い年代は、40〜60代です。

40〜60代はそれまでの年代よりも体力や免疫力が衰え始める時期であり、歯や口内の衛生状態が悪化しやすく、歯の欠損もこの頃から増加し始めることも要因として考えられます。

もちろん、40代よりも若い方や60代よりもご高齢の方が治療を受けられるケースも多くあるので、目安にしてみてください。

年齢以外でインプラント治療が難しいケース

年齢以外の要因でインプラント治療を受けるのが難しいケースをご紹介します。

骨量や骨密度が不足している場合

インプラント治療は顎の骨にインプラント体を固定するものなので、顎の骨量や骨密度が不足しているとすぐには治療が受けられないことがあります。

骨粗鬆症の方や骨量が少ないと思われる方は、事前に骨の状態を調べて治療を受けられるかどうかを確認するとよいです。

顎の骨量や骨密度が不足している場合は、他の部分の骨を移植して顎の骨量を補う骨造成や骨移植の手術をすることで対応することができます。

手術は高度な技術や経験が必要ですので歯科クリニック選びには十分注意しましょう。

むし歯や歯周病を持っている場合

むし歯や歯周病など歯や口内の病気を持ったままインプラント治療を受けると、細菌によってインプラント周囲炎などのリスクが高くなります。

そのため、歯や口内の病気を持っている場合は、そのままインプラント治療を受けることができません。

基本的には、歯や口内の病気を処理して状態が回復した後でインプラント治療が可能になります。

妊娠中の場合

インプラント治療による外科手術は母子の健康状態に悪影響を及ぼすおそれがあるので、妊娠中の方はインプラント治療を受けることができません。

妊娠中の方でインプラント治療を受けたいという方は、一時的に入れ歯など別の治療方法を選択するケースが多いです。

また、インプラント治療は複数回通院する必要があるので、出産直後は通院する時間が取りにくいことが考えられます。

例えば、妊娠中は入れ歯で歯を治療し、出産後落ち着いてからインプラント治療に通うなどのケースがあります。

全身疾患を持っている場合

糖尿病や心疾患などの全身疾患を持っている場合は、インプラント治療が受けられないことがあります。

インプラント治療による外科手術はこうした疾患に悪影響を及ぼすおそれがあるほか、服用している薬が悪影響を及ぼすこともあります。

しかし、症状や容態次第ではかかりつけ医の許可が降りてインプラント治療ができることもあるので、まずはかかりつけ医にご相談ください。

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高齢の方がインプラント治療を受ける際の注意点

高齢になるほど免疫力が下がり、インプラント治療にリスクが伴いやすくなるので、インプラント治療のリスクや注意点について知っておくことが重要です。

高齢の方がインプラント治療を受ける際の注意点をご紹介します。

自身の健康状態を確認する

特に体力や免疫力が下がりやすい高齢の方は、事前に自身の健康状態を確認することが重要です。

定期的に健康チェックや口腔検診を受け、治療に支障のない状態であることを確認しましょう。
心臓病や糖尿病などの持病がある場合は、特に注意が必要です。

また、インプラント治療では服用している薬が悪影響を及ぼすおそれがあります。
インプラント治療をする前に、治療を担当する歯科医師に持病や服用している薬に関する正確な情報を伝えてください。

こうした情報を正確に伝えることで初めて、歯科医師が患者1人1人に合わせた治療計画を立てることができます。

喫煙を控える

喫煙は血液の循環を悪化させるので、インプラント手術後の傷の治りを遅らせてしまいます。

傷の治りが遅いと出血や痛みが続き、インプラントがうまく定着する可能性が低くなるおそれがあります。
そのため、高齢の方は特に喫煙を控え、なるべく禁煙するようにしましょう。

また、インプラント手術後に歯や口内の清潔を保ち、インプラント周囲炎などのリスクを減らすためにも禁煙は重要です。

歯や口内をまず健康にする

インプラント治療を受ける前に、まずは歯や口内の状態を健康にしておく必要があります。

歯科クリニックで検診を受け、むし歯や歯周病などの病気が見られる場合はインプラント治療を受ける前に対処しましょう。

また、インプラント治療後を含めて毎日の歯磨きを徹底することで口内を清潔に保ち、歯科クリニックの定期検診で口内の状態を確認することで、インプラントを長く利用できる可能性が高まります。

まとめ

インプラント治療は、高齢だからという理由で受けられないわけではありません。

しかし、未成年や妊娠中の方は身体的なリスクが大きいので、基本的にインプラント治療を受けることができません。

また、高齢の方は免疫力や骨密度が低下していることが多く、健康状態によっては即座に治療を受けられないケースがあります。

そのため、インプラント治療を受ける際はまず自身の健康状態を確認し、生活習慣や免疫力を整えた上で治療に臨みましょう。

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